こんにちは。研究学園歯科です。
「歯医者は歯が痛くなってから行く場所」 そう思われている患者様は、実はまだまだ多くいらっしゃいます。 お仕事や家事でお忙しい中、痛みもないのに通院するのは億劫に感じるかもしれません。
しかし、歯科医師としての私の本音をお伝えすると、「痛くないときこそ、歯医者に来てほしい」のです。
今回は、なぜ症状がない時の受診(定期検診)が大切なのか、医学的な根拠をもとにお話しします。
1. 歯周病は「沈黙の病」です
最大の理由は、お口のトラブルの多くが「サイレントディジーズ(沈黙の病気)」だからです。
虫歯も歯周病も、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。「歯がしみる」「歯ぐきから血が出る」「噛むと痛い」といった症状を感じた時には、すでに病気が進行し、重症化しているケースが非常に多いのです。
痛みが出てからの治療は、どうしても期間が長くなり、場合によっては抜歯という悲しい選択を迫られることもあります。「痛くなる前に見つける」ことが、ご自身の歯を守る一番の近道です。
2. 歯磨きだけでは落とせない汚れがあります
「毎日しっかり歯磨きをしているから大丈夫」と思っていませんか? 実は、どんなに丁寧にブラッシングをしても、ご自宅のケアだけで落とせる汚れは全体の約6割から8割程度と言われています。
残りの汚れは、細菌がスクラムを組んで作る膜**「バイオフィルム」**となり、歯に強力に付着します。これはキッチンの排水溝のヌメリのようなもので、うがいや通常の歯磨きでは完全に除去できません。
このバイオフィルムを破壊し、きれいに取り除くのが、歯科医院で行う専門的なクリーニング「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」です。ツルツルとした爽快感が得られるだけでなく、虫歯や歯周病の原因菌を効果的に減らすことができます。
3. 将来の健康への投資として
厚生労働省の「歯科疾患実態調査(令和4年)」によると、80歳で20本以上の歯を保っている方(8020達成者)は50%を超えました。この背景には、定期検診の習慣化が大きく関わっています。
自分の歯でしっかり噛めることは、栄養摂取や脳への刺激を通じて、認知症や誤嚥性肺炎などの全身疾患のリスクを下げることにもつながります。
まとめ:3ヶ月に一度のメンテナンスを
お口の状態にもよりますが、当院では3ヶ月から6ヶ月に一度の定期検診をおすすめしています。
美容院で髪を整えるのと同じように、「お口の汚れをリセットする」という気軽な感覚でいらしてください。私たちプロフェッショナルが、皆様の生涯の健康をサポートいたします。
ご予約やクリーニングについてのご質問は、お気軽にスタッフまでお声がけください。
参考文献・引用元
- 厚生労働省:e-ヘルスネット「プラーク / 歯垢」
- 厚生労働省:e-ヘルスネット「歯周病とは」
- 公益社団法人 日本歯科医師会:テーマパーク8020「PMTCとは」
- 厚生労働省:令和4年歯科疾患実態調査結果の概要